2012-02-01から1ヶ月間の記事一覧

34 民法改正・基本の「ほ」 〜詐欺 96条 (2)第三者保護規定〜

34 詐欺 96条 (2)第三者保護規定 現行の詐欺取消しに関する 第三者保護規定は以下の通りですが、 (詐欺又は強迫) 第九十六条 3 前二項の規定による詐欺による意思表示の取消しは、善意の第三者に対抗することができない。 第三者が保護される場合…

33 民法改正・基本の「ほ」 〜詐欺 96条 (1)第三者による詐欺〜

33 詐欺 96条 (1)第三者による詐欺 現行の第三者による詐欺 に関する規定は以下の通りですが、 (詐欺又は強迫) 第九十六条 2 相手方に対する意思表示について第三者が詐欺を行った場合においては、 相手方がその事実を知っていたときに限り、その…

紙芝居講義

私の講義はちょっと変わっているのかも知れません。 私は絵を少しやっていたので、 描いてきた絵をOHCに映して説明するのです。 私は自分で、 「紙芝居講義」と呼んでいます。 また、 ペーパー人形も多分に使います。 人の形をした人形や、 不動産の形を…

しばしお待ちを

ここのところ、 若干更新頻度が落ちています。 といいますのも、 初めての案件が重なり、 時間をそっちに取られてしまっているからです。 具体的には、 特例民法法人の、一般社団法人への移行の登記。 医療法人の、H8年移行懈怠している役員登記、資産総額…

32 民法改正・基本の「ほ」 〜錯誤 第95条ただし書 (5)第三者保護規定〜

32 錯誤 第95条ただし書 (5)第三者保護規定 錯誤の規定には、 「通謀虚偽表示」や 「詐欺・強迫」の規定に用意されている 第三者保護規定がありません。 そこで、 錯誤の規定にも、 第三者保護規定を設ける方向でほぼ固まっています。 錯誤の意思表示…

31 民法改正・基本の「ほ」 〜錯誤 第95条ただし書 (4)錯誤の効果〜

31 錯誤 第95条ただし書 (4)錯誤の効果 錯誤による意思表示の効果を、 現在の「無効」として維持するか、 それとも、「取り消すことができる」に改めるか、 現在も議論は続いているようです。 そもそも、 なぜこのような議論が湧いて出たのかといえば…

30 民法改正・基本の「ほ」 〜錯誤 第95条ただし書 (3)ただし書の例外〜

30 錯誤 第95条ただし書 (3)ただし書の例外 現行の95条は以下のとおりです。 (錯誤) 第九十五条 意思表示は、法律行為の要素に錯誤があったときは、無効とする。 ただし、表意者に重大な過失があったときは、表意者は、自らその無効を主張するこ…

29 民法改正・基本の「ほ」 〜錯誤 第95条 (2)要素の錯誤の明確化〜

29 錯誤 第95条 (2)要素の錯誤の明確化 現行の95条本文は以下のとおりです。 (錯誤) 第九十五条 意思表示は、法律行為の要素に錯誤があったときは、無効とする。 この条文を読んだとき、 一体どのような場合が「要素に錯誤があ」ると いえるのか…

28 民法改正・基本の「ほ」 〜錯誤 第95条(1) 動機の錯誤に関する判例法理の明文化〜

28 錯誤 第95条(1) 動機の錯誤に関する判例法理の明文化 錯誤をめぐる紛争の多くは 動機の錯誤が問題となるものであるにもかかわらず、 動機の錯誤に関する現在の規律は 条文上分かりにくい (というか、動機は意思表示の要素ではないから、 判例・通…

札幌  花火  キース・ジャレット

札幌 花火 キース・ジャレット 東京へ向かう飛行機の、 出発を待って目を閉じる。 気がつけばすでに空の上。 一日がかりの札幌での講義を終えて、 心地よい疲れの中眠りに落ちた。 キースジャレットというピアニストが大好きで、 何度か生の演奏を見に行った…

上空3800m。

左の窓越しに見える真っ白な富士山に目を奪われた。 札幌に向かう飛行機は、 左窓際の席が特等席で、 朝日を浴びた東京を一望でき、 その先には富士の山が悠然とそびえる。 空から見れば、 その昔、江戸の時代には東京から富士山をのぞめたことが良くわかる…

27 民法改正・基本の「ほ」 〜通謀虚偽表示 第94条 (2)類推適用法理の明文化〜

27 通謀虚偽表示 第94条 (2)類推適用法理の明文化 判例による94条第2項の類推適用法理を 条文上明記すべきであるとの考え方があります。 そもそも、 どんな場面で判例が類推適用を許容するのか? という前提をひとつ確認しておきましょうか。 たと…

26 民法改正・基本の「ほ」 〜通謀虚偽表示 第94条 (1)第三者保護規定〜

26 通謀虚偽表示 第94条 (1)第三者保護規定 現行94条第2項は、 「善意の第三者」を保護しますが、 第三者が保護されるための主観要件としては、 現行94条の文字通り、 第三者が「善意」であれば足りるとする案(甲案)と、 第三者が「善意無過失…

25 民法改正・基本の「ほ」 〜心裡留保 第93条 (3)第三者保護規定〜

25 心裡留保 第93条 (3)第三者保護規定 心裡留保の規定には、 「通謀虚偽表示」や 「詐欺・強迫」の規定に用意されている 第三者保護規定がありません。 そこで、 心裡留保の規定にも、 第三者保護規定を設ける方向で議論が進んでいます。 心裡留保の…

24 民法改正・基本の「ほ」 〜心裡留保 第93条 (2)無効要件〜

24 心裡留保 第93条 (2)無効要件 前回の記事で、 ただし書きにある悪意等の対象(「表意者の真意」の部分)を 書き改める方向で話が進んでいる旨説明しましたが、 心裡留保の意思表示が無効となる要件については さらに3つの考え方がぶつかり合い、 …

23 民法改正・基本の「ほ」 〜心裡留保 第93条 (1)無効要件〜

23 心裡留保 第93条 (1)無効要件 心裡留保は試験に良く出題されますが、 良く出題がなされているということは、 実務でも良く問題となる事項である、 あるいは、 法的思考の基礎である、 基礎的な法律知識である、 ということが出来ます。 そのような…

鬼はおにぃ〜

今年も無事に豆まきが終わりました。 毎年、 私が豆をまきます。 ここいらじゃ、 我が家からくらいしか 「鬼は外!」が聞こえてこず、 やや照れます。笑 鬼は、 兄です。昔から。適任。 今年の恵方巻きは母が作りました。 人参、アスパラ、玉子、豚キムチを …

10  直前期の学習方法  最終回  〜終わりに〜

10 終わりに 全10回に渡り直前期の学習方法をお伝えしてきました。 最後にお伝えしたいことは、 「集中すること」 「実践すること」 の大切さです。 「集中すること」 皆さんに残された時間はそう多くありません。 しかし、時間は作るものです。 残され…

9 直前期の学習方法〜並行学習と1点集中型の学習〜

9 並行学習と1点集中型の学習 私は合格の年は、 並行学習の方法を取っています。 その最大の趣旨としては、 科目ごとの垣根を取っ払うことにあります。 たとえば供託法がイメージしやすいですが、 法律はその法律だけで完結しているようなものではなく、 …