10  直前期の学習方法  最終回  〜終わりに〜


10 終わりに





全10回に渡り直前期の学習方法をお伝えしてきました。
最後にお伝えしたいことは、



「集中すること」
「実践すること」




の大切さです。









「集中すること」





皆さんに残された時間はそう多くありません。




しかし、時間は作るものです。
残された時間で、
残っている課題を消化するための時間を
貪欲に作ってください。




まずは、この意識を持つことが大切です。
今一度生活を見直し、
有効活用されていない隙間時間が無いか
洗いだしてみましょう。




しかしその反面、
学習時間の確保に貪欲になるあまり、
睡眠時間を削る、ということだけは避けて下さい。




睡眠時間を削って無理をしては、
肉体的に、精神的に疲れます。
疲れた状態では集中できません。
集中出来ないと、学習が雑になります。
雑な学習では理解がはかどりませんし、
記憶にも定着しづらくなります。




法律の学習というのは、
いかに時間をかけたかが大切なのではありません!




いかに集中して学習できたか
ということの方がよほど大切です。




ですから、
学習時間を確保するという意識は大切ではありますが、
睡眠時間を削る事だけは絶対にしない方が良いです。




それよりも、
どれだけ集中して学習するか、
という意識を強烈に持って下さい。




最高の集中力を発揮して学習に挑めば、
理解もはかどりますし、長期記憶されます。




頭から湯気が出るほどの集中をもって挑む1時間の学習は、
何となく机に向かってする3時間の学習に匹敵します。




残された時間には限りあれど、
どれほどの集中力を引き出せるかによって、
可能性は無限大です。

























「実践すること」





どんなに生活に役立つ新商品を手に入れても、
それを使わないのでは意味がないのと同じように、
どんなに勉強を効率化する方法論を知っても、
それを実践しないのでは意味がありません。




受験生にとって必要なことは、
バランスをとることです。
あらゆることでバランスを取る必要があります。




根性論でガムシャラに勉強するのではなく
方法論を取り入れて勉強をしなければならない半面、
方法論に固執しすぎて、
ガムシャラに勉強することを
忘れてしまっては意味がありません。




ガムシャラな学習と、
方法論の吸収もバランスです。
勉強の評論家になり下がり、
受験生の本務を忘れないでください。




方法論も、
調べれば山ほど出てきますから、
「もっと良い別の方法はないか?」
と常に探してしまう人もありますが、
ひとつひとつの方法論を自分のモノにし、
実践するのにはそれなりの時間がかかります。




たとえば、「絞り込み」ひとつ取ってみても、
実はかなりの技術を要することで
これをいっちょ前に出来るようになるのには
それなりの時間を要するのです。




直前期に、良さげな方法論を試すのは構いませんが、
付け焼刃に終わるくらいなら手を出さない方が良いです。




すでに自分の取り入れている方法論を、
誰よりも超越したレベルまで突き詰めること、
その方がよっぽど合格への早道です。


































実践する。誰よりも徹底して実践する。















集中する。誰よりも密度の濃い時間を実現する。















今回の連載で私が一番に伝えたかったことです。




最後の最後まであきらめず、
悪あがいて合格を勝ち取ってやりましょう!


坂本龍治