バッターでありピッチャーでもある

バッターでありピッチャーでもある





優れた受験生は、
優れたバッターであるだけでなく、
優れたピッチャーでもある。







試験において重要なことは、
問いにきちんと答えること。




つまり、
投げかけられた問いを、
しっかりと捉え
打ち返すことが重要になる。




ストライクゾーンに放られる直球を打ち返せることを基本に、
カーブ、
フォーク、
シンカー、
スライダー、
あらゆる球種に反応し打ち返せるようにすることが、
合格への道のりとなる。






が!





実は、
優れたバッターであるだけでは、
司法書士の試験をパスすることは難しい。





優れたバッターであると同時に、
ピッチャーである事が必要なのだ。





どういうことか?






バッターというのは、
あまり考えなしでも務まる。




ありとあらゆる球種に目が慣れてしまえば、
反射的にそれを捉え、
自然と打ち返すことが出来る、という状況が生まれる。




しかし、
バッターというのは常に受け身。
放られる玉が無ければ何も打ち返すことが出来ない。




これに対してピッチャーはどうか。





ピッチャーは常に能動的で、
頭の中ではあれやこれやと考えている。
ピッチャーが投げなければ話にならないのだから、
姿勢は自然と能動的になる。




さらに、何の考えもなしに玉を放るのではなく、
相手との駆け引きの中ありとあらゆる事を考えている。

次は何を投げようか。
どのあたりに投げようか。
どれ位の力加減で投げようか。
今、相手が嫌がる玉は何か。







良き受験生でありたいのであれば、
ピッチャーのこの姿勢をモノにする必要がある。
特に記述式では、
必ずしも問題文が問題提起をしてくれない。





能動的に、
自分の頭で考え、
窮地を脱する術を身につけていなければ、
合格の判定はもらえない。





問いに反応することばかり考え学習している人は、
一刻も早くバッターボックスから出て、
コーチ(講師)に相談し、
ピッチャーとしての資質を磨く事を強くお勧めする。




坂本龍治