5 平成23年改正からみる法改正の構造〜条の繰り下げ、繰り上げを避けるために〜


5 条の繰り下げ、繰り上げを避けるために




民法は、
その条がとても多いですから、
新しい条を追加したり、
既存の条を削除する度に、
前後の条番号が動いてしまうのでは大変です。




そこでどうするのかというと、
繰り下げを避けるために枝番号を使い、
繰り上げを避けるために削除した条文を「第○条 削除」として残します。





たとえば根抵当権は繰り下げを避けた実例だし、
民法からごっそりと姿を消した法人に関する規定が、
「第三八条から第八四条まで 削除」
として痕跡を残しているのは、繰り上げを避けるためなんです。




坂本龍治