記述式の解法プロセス Vol.4

形式面
ここからは、テスト特有の問題に
ついてコメントしていきます。

�1:問いに応える
 問いに応える、というのは、
 試験委員の先生の問いかけに
 真正面から応える、ということです。
 ただ答えるのではなく、心を込めて“応える”
 のです。
 そのために、まずは形式的に問いに
 応えて下さい。
 形式的に問いに応える、というのは、
 例えば、
 AはXに所有権を対抗することが
 できるか。その可否及び理由を記載
 しなさい。」という問いであれば、
 「AはXに所有権を対抗することが
 できる。なぜなら…」
 「AはXに所有権を対抗することが
 できない。なぜなら…」
 というように、問いかけに対応した
 形で返答する、ということです。
 とくに記述式では、答案作成上の
 注意事項等により、
 細かい指示が出されています。
 ここでの指示は実務上の取り扱いとは
 ズレることもありますが、
 試験である以上、実務の正解ではなく、
 試験で求められている正解を書か
 なければなりません。
 答案作成上の注意事項等にもきっちり
 と形式的に対応した形で回答
 するようにしましょう。 

 それから、試験委員の先生が実質的
 に求めている正解を導くということ
 が大切です。
 例えば、筋道立った回答が2つ考え
 得るときには、“試験委員の先生が
 実質的に求めているのは何か”
 を基準に答えを確定すべきです。
 “より実務に通じるのはどちらか”や、
 “より法理論に整合するのはどちらか”
 ということを基準にするのでは
 ありません。“試験委員の先生が
 実質的に求めているのは何か”
 を基準に答えを確定してください。 

つづく