民法改正の審議状況

民法改正の審議状況

御存知のとおり、
民法の大改正に向けた議論が法務省でなされていますが、
民法(債権関係)の改正に関する要綱仮案(案)」が
法務省から発表されました。
法務省HP http://www.moj.go.jp/content/000126619.pdf




当初の予定では、7月に改正要綱案(仮)が発表される予定でしたから、
審議が相当遅れていることが伺えます。
しかも今回出たのは「要綱“仮案” “(案)”」。




仮案の案???




これは要するに、仮案すらまだ確定していないということですね。




ただし、議論は相当詰まってきており、
部会資料を追っていくとかなり勉強になります。




また、今回は市民に身近な法律ということもあり、
法律を専門としていない民間の意見も取り入れつつ審議がなされていますから、
「立法って、こういう感じで進んでくんだぁ」
ということがありありと感じられます。




かつて、自身のことを「立法家」と呼び、
民事手続立法の立役者であった三ヶ月章先生は、
「立法は妥協」ということを強く言われていたそうですが、
今回の民法改正をおっているとその事が良く分かるのです。




この点、理想の追求が先立つ学者と、
立法家とのズレが見られるところで、
その辺りの緊張感も資料を読んでいて面白いところです。




そしてまた、
明治29年に制定された民法が今もいきているという事実が、
江藤新平はじめ、
穂積、富井、梅といった昔の人たちは
「本当に凄いな〜」とつくづく思わせるのです。




幸い私にも法律に命をかける師匠がいますが、
こうした偉人に少しでも近づけるよう、
日々勉強!!
しないといけませんね。



坂本龍治