直前期の学習〜限られた時間の中でやるべきこと、意識すべきこと〜

直前期の学習




限られた時間の中でやるべきこと、
それは、
今まで1年以上かけてやってきた学習を
ひたすら繰返す、という事です。



この直前期において、
新しい知識を入れ込むのは極力避けるべきです。
新しい知識を追っていると、
今までの学習の基礎がおぼつかなくなりますし、
既に持っている知識の“質を上げる”
“精度を上げる”
“知識を研ぎ澄ます”
ということにまで
意識がまわらなくなってしまいます。




また、
今までの学習で十分に理屈が
理解できなかった箇所があると思いますが、
ここから先は割切りをもって
学習を進めることも大切です。
ひとまず結論だけを記憶して、
答えが導き出せればそれで良し!
とすることも、効率的な学習を
実現するためには必要なことです。




さらに、
今までやってきた学習のすべてを
取りこぼすこと無く完璧にしてやろう!
などと思うのではなく、
本試験会場に鮮明な知識として
持っていけるだけの量に
知識量を大胆に圧縮して
“研ぎ澄まされた知識だけを”
本試験会場に持っていくことを
意識してください。



例えば、
過去問の使い方にしても、
すべての問題を同じように
使用するのでは良くありません。
メリハリを付けて使用すべきです。
すべての問題が等価値という訳ではありません。



2度と出題が予想されないような問題、
理解の範疇を超える難解な問題、
簡単すぎてあまり学習効果の期待できない問題、

そうした問題に時間を割くことがないよう
これらの問題は括弧に括ってしまいましょう。
これは、肢レベルでも同様のことをすべきです。



逆に、
自分にとっての弱点問題や良問は、
付箋紙を張り、
解く回数を増やすべきです。




すぐに記憶から抜け落ちてしまう箇所
すぐにあやふやになってしまう箇所
理解し記憶もしているが、円滑に思考できない箇所



そうした箇所には付箋紙を張り
解く回数、読解の回数を増やすんです。
こうした努力を重ねてはじめて
自分の中の知識が研ぎ澄まされていきます。



なんとなく、満遍なく全体を読み、
すべての問題に触れるような学習では
あやふやな知識は消えません。



学習量を圧縮することは勇気のいることですが、
本試験会場にあやふやな知識を
持ち込まないためには絶対必要なことです。




学習量を圧縮し、その限りで知識を研ぎ澄ます。



この意識が、限られた時間の中で
最大限の効果をあげるためには必要なんです。




坂本龍治